ERPNext vs Odoo 徹底比較 — 無料で使えるオープンソースERP、どちらを選ぶべき?

ERPNextとOdooを機能・費用・導入のしやすさで徹底比較。無料ERPを探しているERP選定担当者のために、両者の違い・強み・落とし穴をわかりやすく解説します。

12分

ERPNext vs Odoo 徹底比較

「無料で使えるERP」は本当にあるのか?

ERP選定を始めると、Google検索で最初に目に入るのが ERPNextOdoo の2つ。 どちらも「オープンソース」「無料」を謳っており、大手ERPの数千万円という導入費用に比べれば魅力的に映ります。

しかし——

「無料」の中身は、ERPNextとOdooでまったく違います。

  • Odooの「無料」は、実は 1アプリだけ。2つ目のアプリを追加した瞬間に有料プランが必要
  • ERPNextの「無料」は、全モジュールがライセンス無料。GPLv3で完全にオープン

この記事では、ERP選定中の担当者が 「結局、うちにはどちらが合うのか?」 を判断できるよう、両者を多角的に比較していきます。


ERPNext と Odoo — 基本プロフィール

まず、両者の基本的な違いを押さえておきましょう。

項目ERPNextOdoo
開発元Frappe Technologies(インド)Odoo SA(ベルギー)
初版リリース2008年2005年(旧称 OpenERP)
ライセンスGPLv3(全機能オープンソース)Community版:LGPL / Enterprise版:プロプライエタリ
導入実績世界30,000社以上世界12,000,000ユーザー以上(公称)
開発言語Python + JavaScript(Frappe Framework)Python + JavaScript(Odoo Framework)
対応言語70以上の言語60以上の言語

一見似たように見えますが、ライセンスモデル費用構造に決定的な違いがあります。ここから深掘りしましょう。


❶ ライセンスと費用 — 「本当に無料」はどちらか?

🔓 ERPNext:全モジュールがGPLv3

ERPNextは GPLv3ライセンス の完全オープンソース。 会計・販売・購買・在庫・製造・CRM・HR——すべてのモジュールが無料で利用可能です。

  • ライセンス費用:0円(永久無料)
  • ユーザー数制限:なし
  • 機能制限:なし(全機能利用可能)

ERPNext.JPのクラウドサービスをご利用の場合は 月額10万円(税別) で、ホスティング・保守・アップデートまですべて含まれます。

🔒 Odoo:「無料」の罠に注意

Odooの無料版(Community Edition)は、確かに無償で利用できます。 しかし、実務で必要な機能の多くがEnterprise版(有料)にしか含まれていません。

機能Odoo Community(無料)Odoo Enterprise(有料)
会計✅ 基本機能のみ✅ フル機能
製造(MRP)⚠️ 基本のみ✅ フル機能
品質管理❌ なし✅ あり
スタジオ(ノーコード開発)❌ なし✅ あり
IoT連携❌ なし✅ あり
多拠点在庫(上位ルーティング)❌ なし✅ あり
公式サポート❌ なし✅ あり

さらに、Odoo Enterpriseの料金は ユーザー単価×人数 です。

Odoo Enterprise の料金目安: Standard プラン:約 $24.90/ユーザー/月 ~ Custom プラン:約 $37.40/ユーザー/月 ~ ※ 50名利用の場合、月額 約18万円〜27万円 以上に

一方、ERPNext.JP なら 50名でも100名でも月額10万円のまま。ユーザー数が増えるほど、コスト差は広がります。

ユーザー課金 vs 定額制 — コスト構造の違い


❷ 機能比較 — 製造業・中小企業の視点で

ERP選定で重要なのは「機能が多いか」ではなく、「自社の業務に合う機能があるか」 です。 ここでは、日本の中小製造業で特に重視される機能を比較します。

ERPNext.JPのメニュー一覧 — 受注・購買・製造・在庫・品質・経理まで全機能が揃っている

受注・販売管理

機能ERPNextOdoo
見積 → 受注 → 出荷 → 請求の一気通貫✅ 標準✅ 標準
FAX-OCR受注取込✅ 対応(ERPNext.JP)❌ 標準なし
EDI取込(CSV/Excel)✅ 柔軟なマッピング⚠️ カスタム開発が必要
ECモール連携✅ API連携✅ コネクタあり

在庫・倉庫管理

機能ERPNextOdoo
ロット・シリアル管理✅ 標準✅ 標準
賞味期限管理✅ 標準✅ 標準
バーコードスキャン入出庫✅ 標準⚠️ Enterprise版のみ(バーコードアプリ)
多拠点倉庫管理✅ 標準✅ 標準

製造管理

機能ERPNextOdoo
多段BOM(部品表)✅ 最大5階層✅ 対応
MRP(所要量計算)✅ 標準⚠️ Enterprise版は高機能
月次原価計算(転がし計算)✅ 日本式に対応(ERPNext.JP)❌ 標準原価方式のみ
設備スケジューラー✅ ガントチャート対応⚠️ Enterprise版のみ

会計・日本対応

機能ERPNextOdoo
消費税10%/軽減8%対応✅ ERPNext.JP標準⚠️ ローカライズ必要
インボイス制度対応✅ ERPNext.JP標準⚠️ ローカライズ必要
全銀CSVフォーマット入金消込✅ ERPNext.JP標準❌ カスタム開発が必要
日本語UI✅ 完全日本語対応⚠️ 一部未翻訳あり

💡 ポイント: ERPNextは「足りない機能を追加する」のではなく、「日本の商習慣に合わせた機能がすでに入っている」 のが強みです。Odooは汎用性が高い反面、日本市場への対応は自前での開発が求められるケースが多くあります。


❸ カスタマイズ性 — 拡張しやすいのはどちら?

ERPNext:Frappe Frameworkの一体感

ERPNextは Frappe Framework 上に構築されています。 カスタマイズの方法が統一されており、学習コストが低いのが特徴です。

ERPNextのクライアントスクリプト — JavaScriptで画面の動作を自由にカスタマイズ

  • カスタムフィールド — 画面から数クリックで項目追加
  • クライアントスクリプト — JavaScriptで画面の動的制御
  • サーバースクリプト — Pythonでビジネスロジックを追加
  • カスタムアプリ — 独自アプリを作成し、本体に影響を与えず拡張

すべてが同じフレームワーク上で動くため、カスタマイズ同士が干渉しにくく、アップグレードにも強い構造です。

Odoo:豊富なモジュール、しかし複雑さも

Odooのエコシステムには 40,000以上のモジュール が存在します(Odoo Apps Store)。 選択肢は圧倒的に豊富ですが、注意点もあります。

  • サードパーティ製モジュールの 品質にばらつき がある
  • モジュール間の 依存関係が複雑 になりがち
  • Enterprise版限定の「Studio」がないと、ノーコードでのカスタマイズが難しい
  • バージョンアップ時に 互換性問題 が発生するリスクが高い

🔧 カスタマイズは「できること」より 「安定して維持できること」 が重要です。長期運用を見据えるなら、フレームワークの一貫性は見逃せないポイントです。


❹ 導入のしやすさ — 中小企業にとっての現実

ERPNext:シンプルなアーキテクチャ

ERPNextの受注ワークベンチ — Excelライクな一覧画面で直感的に操作

ERPNextは 1つのフレームワーク(Frappe)上にすべてが統合 されています。 インストール・セットアップ・運用がシンプルで、ITに詳しい専任担当者がいない中小企業でも扱いやすい設計です。

  • セットアップウィザードでの初期設定
  • Excelライクな画面で、現場スタッフも違和感なく利用開始
  • 日本語のドキュメント・サポート体制(ERPNext.JP)

Odoo:高機能ゆえの複雑さ

Odooは機能が非常に豊富な反面、初期設定の工数が大きくなりがち です。

  • 必要なモジュールを一つずつ選定・インストールする設計
  • モジュール間の整合性は自分で確認する必要がある
  • 日本市場向けのパートナーは ERPNextより多い が、費用も高め

❺ コミュニティとサポート体制

項目ERPNextOdoo
グローバルコミュニティ活発(GitHub / Discuss)非常に活発(世界最大級)
日本語コミュニティ成長中小規模
日本向けサポートERPNext.JP(MyHaTch)が導入~運用を伴走支援複数のOdooパートナーが存在
ソースコードの透明性✅ 全コード公開⚠️ Enterprise版は非公開
バージョンアップ無料(コミュニティ主導)Community版は無料 / Enterprise版は有料

❻ 総合比較 — 一目でわかる選定チャート

評価軸ERPNextOdoo
💰 初期コスト◎ 低い△ Enterprise版は高い
💰 ランニングコスト◎ ユーザー無制限△ ユーザー課金
🏭 製造業向け機能◎ 日本仕様で充実○ Enterprise版なら充実
🇯🇵 日本市場対応◎ ERPNext.JPが対応済△ 自前でのローカライズが必要
🔧 カスタマイズ性○ 統一的で安定◎ モジュール数は圧倒的
📖 学習コスト◎ 低い○ やや高い
🔓 オープンソースの純粋性◎ 全機能がOSS△ 二層構造(CE / EE)

❼ 実際の検討者の声 — 「結局、ERPNext.JPに決めました」

実際にERPNextとOdooを比較検討したお客様の声

ここまでスペック比較を見てきましたが、実際に両方を触って比較した人はどう感じたのか? ERPNext.JP導入前に、OdooとERPNextを並行検討されたお客様の声をご紹介します。

「最初はOdooに惹かれました。見た目もきれいだし、アプリの数も多い。でも、触っていくうちに『無料の壁』にぶつかるんです。」

機能面の実感:3段階の力関係

実際に両方のデモ環境を操作した結果、そのお客様が感じた力関係はこうでした。

比較評価コメント
ERPNext(本家) vs Odoo Community(無料)ERPNext の勝ち「Odooの無料版は制限が多すぎて、実務では正直使い物にならなかった」
ERPNext(本家) vs Odoo Enterprise(有料)Odoo Enterprise の勝ち「さすがに有料版は高機能。ただしユーザー課金で費用が膨らむ」
ERPNext.JP vs Odoo Enterprise(有料)ERPNext.JP の勝ち「日本の業務に合わせた機能が最初から入っていて、使いやすさもカスタマイズ性も上だった」

「Odoo Enterpriseは確かに高機能です。でもERPNext.JPは、日本の現場に必要な機能がすでに組み込まれていて、余計な設定やカスタマイズが要らない。トータルで見たら、ERPNext.JPのほうが圧倒的に使いやすかった。」

Odooの「無料→Enterprise誘導」戦略

このお客様が特に気になったのが、Odooのビジネスモデルそのものでした。

「Odooは『無料で始められます』が売り文句ですけど、実際に業務で使おうとすると、すぐにEnterprise版が必要になる設計なんです。品質管理もバーコード連携もStudioも全部有料。結局、最初から有料プランに乗せるための『入口』として無料版が用意されている印象でした。」

💡 ポイント: Odooの無料版はあくまで 「試食」 であり、実務で使えるフル機能は有料のEnterprise版にしかありません。一方、ERPNextは全機能がGPLv3で公開されており、「後から課金が必要になる」という心配がありません。

最終的な決め手

「コスト・機能・使いやすさ・将来の拡張性——すべてを総合して、ERPNext.JPに決めました。特に、ユーザー数無制限で月額固定という料金体系は、パートや協力会社のスタッフにもアカウントを配れるので、現場全体でシステムを回せる。これが一番の決め手でした。」


ERP選定フローチャート

結論 — あなたの会社にはどちらが合う?

ERPNextが向いている企業

  • ユーザー数が多い(パート・協力会社含めて全員にアカウントを配りたい)
  • 製造業(特に食品加工・部品製造で日本式の原価計算やトレーサビリティが必要)
  • ランニングコストを固定したい(月額10万円で予算を確定させたい)
  • ベンダーロックインを避けたい(全コード公開のGPLv3が安心)
  • FAX受注・EDI取込が業務の核

Odooが向いている企業

  • サービス業・小売業など、製造以外がメイン
  • 豊富なモジュールエコシステムを活用したい
  • 少人数(〜10名)でスモールスタートしたい(ユーザー課金でも影響が少ない)
  • Webサイト・EC構築もERP内で完結させたい(Odooのウェブビルダーは高機能)

ERPNext.JPなら、比較検討から導入まで伴走します

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