発注ワークベンチ

不足品目の確認から発注書の作成・メール送信・入荷フォローアップまで、購買業務を1画面で完結できるワークベンチ(サイドバー名: 発注ワークベンチ)の操作方法を解説します。

12分
最終更新: 2026年4月21日
初級
発注ワークベンチ購買

関連記事 購買業務の全体像は 購買業務フロー を参照。 原材料の購入依頼は 購入依頼カート(pr-cart)、備品・外注の購入依頼は 購入依頼ハブ から起票します。 承認は 承認ハブ で行います。

この画面でできること

購買ワークベンチは、承認済みの購入依頼から発注書を作成する業務を 1 画面で完結させるための専用ページです。所要量計算(MRP)や製造指図から検出された不足品目を一覧で確認し、発注書の一括作成・仕入先へのメール送付・入荷フォローアップまでを、画面を切り替えずに進められます。

画面URL: /app/purchase-workbench

購買ワークベンチ画面

この画面でできること

やること概要
不足品目の確認承認済み購入依頼の明細を一覧表示
発注書の作成複数の明細を選択して発注書をワンクリックで作成(F11)
個別編集への遷移発注書作成エディタ で仕入先ごとに細かく調整
注文メールの送信発注書に対してメール下書きを自動作成(F12)
入荷状況の確認「発注済み含む」フィルタで発注後の進捗を追跡
重複発注の検出「重複」フィルタで二重発注候補を絞り込み

画面構成

左サイドバー(購買メニュー)

購買業務で頻繁に使う画面がサイドバーにまとまっています。ワークベンチからワンクリックで関連画面に遷移できます。

メニュー行き先
購入依頼(一般)購入依頼ハブ — 備品・外注
購入依頼(原材料)購入依頼カート — 原材料
購入依頼一覧購入依頼明細(全社)
購入依頼 - 承認承認ハブ
発注ワークベンチ本画面
発注書作成発注書作成エディタ
MRP不足リストMRP の不足情報一覧
仕入先管理仕入先ハブ

サマリ(画面上部の固定バー)

画面の最上部に、購買プロセス全体のサマリカードが常時表示されます。

カード意味
承認待ちまだ承認されていない購入依頼の件数
購買検討中承認済みで、発注書を作成すべき品目の件数
発注済み発注書を送付済みの件数
入荷済み入荷が完了した件数
ダッシュボード購買KPIの集計ビュー

フィルタチップ(フィルタバー)

「詳細フィルタ」パネルの下にチップ形式のワンタッチフィルタが並びます。複数 ON にすると AND 条件で絞り込みます。

チップ効果
急ぎ希望日が過ぎている品目だけ
重複二重発注の疑いがある品目だけ
仕入先未設定仕入先がまだ決まっていない品目
単価未設定単価が入っていない品目
リピート過去に同一品目の発注実績がある品目
コード未確認品目コードが未確定の品目
発注済み含む発注済み・入荷済みも一覧に含める
要対応のみ何らかのアラートが付いている品目だけ

詳細フィルタ(展開パネル)

画面右上の「詳細フィルタ」を開くと、より細かい条件で絞り込めます。

  • 品目コード・品目名検索
  • 仕入先選択
  • 希望日 From〜To
  • 購入依頼No / 発注書No
  • 品目グループ / 依頼者
  • プリセット(保存した条件の呼び出し)

サマリバー(フィルタ直下)

フィルタを適用した結果のサマリが帯で表示されます。

表示項目意味
件数一覧に表示されている品目の件数
合計数量全品目の数量合計
仕入先未設定仕入先がまだ決まっていない件数
重複疑い二重発注の疑いがある件数
入荷完了入荷が完了した件数
遅延納期に遅れがある件数
期限超過希望日を過ぎた件数
3日以内3日以内に希望日を迎える件数

データテーブル(中央)

各品目について 2 段に分けて情報が表示されます。先頭列のチェックボックスで行を選択すると、画面下部にアクションバーが出現 します。

1段目(主要情報):

内容
品目コード品目の識別コード
注文数必要な数量
希望日いつまでに必要か
単価品目の単価
合計金額数量 × 単価
アラート遅延・未送信などの警告バッジ
ステータス現在の処理状態
購入依頼No元になった購入依頼の番号

2段目(補足情報): 品名、単位、依頼日、承認日、参照元、価格の出典、支払条件、納入予定日、備考など

行は「未分類」等の見出しでグルーピングされ、「全折りたたみ / 全展開」 トグルで一括制御できます。ボトムの 「分割ルール」 で「仕入先別」「倉庫別」「希望日別」などのグルーピング基準を切り替えられます。

右側パネル(詳細パネル)

行をクリックすると、画面右側に詳細情報が展開します。

セクション内容
価格比較・過去実績基準単価、直近の購入単価、差額・変動率
在庫情報・MRP不足現在庫、予約済、発注中、推定在庫、安全在庫、不足原因
仕入先候補過去の取引実績から仕入先を自動推薦
受入状況・履歴発注済みの場合、入荷状況・過去の受入履歴

品目詳細表示

右側パネルには キーボード操作のヒント が常時表示されます(TAB 行遷移 / Enter 開く / Space 選択)。


主な操作

カート操作は独立画面です 原材料の購入依頼カート操作は 購入依頼カート(pr-cart) の記事を参照してください。本ページでは、承認済みの依頼から発注書を作成する業務に絞って説明します。

1. 発注書を作成する(F11)

承認済みの購入依頼から発注書を一括作成します。

操作手順:

  1. フィルタで対象を絞り込む(例: 仕入先別に作りたい場合は「詳細フィルタ」で仕入先を指定)
  2. 対象の品目にチェックを入れる(複数選択可)
  3. 画面下部のアクションバーから 「発注書作成」 をクリック、または F11 キー
  4. 発注書作成エディタ に遷移し、仕入先・品目・単価・合計を確認
  5. 問題なければエディタ側で 「作成」 をクリック

発注書作成プレビュー

便利な機能:

  • 分割ルール: 仕入先別・倉庫別・希望日別に発注書を自動分割(ボトムの「分割ルール」ドロップダウン)
  • 単価の候補表示: 品目ごとに、直近の購入実績や価格マスタから単価候補を表示。選択するだけで単価を設定
  • 過去日の自動調整: 希望日が今日より前の場合、発注書の納期を自動的に今日に繰り上げ
  • 二重発注チェック: すでに発注書が作られている品目がある場合は警告を表示

2. 注文メールを送信する(F12)

作成した発注書を仕入先にメールで送信します。すぐに送信するのではなく、まず 下書きが自動作成 されるので、内容を確認してから送信できます。

操作手順:

  1. 「発注済み含む」チップを ON にして発注書を一覧に出す
  2. 送信したい発注書にチェックを入れる
  3. アクションバーの 「下書き作成」 をクリック、または F12 キー
  4. 件名・宛先・本文・添付PDFが自動で作られる
  5. 下書き一覧で内容を確認
  6. 問題なければ 「送信」 をクリック

自動作成されるメールの内容:

  • 宛先: 仕入先の連絡先から自動取得
  • 件名: 発注書送付: PO-XXXX-XXXXX
  • 本文: 挨拶文、発注書番号、発注日、品目一覧テーブル、合計金額
  • 添付: 発注書のPDF

メール下書きプレビュー

送信後は発注書に「送信済み」のマークが付くため、送信漏れを防げます。

3. 仕入先の回答日を記録する

発注後、仕入先から届いた回答日を記録して、遅延を管理します。

操作手順:

  1. 「発注済み含む」を ON にして対象の発注書を表示
  2. 右側パネル「受入状況・履歴」で 納入予定日 を入力
  3. メモがあれば「備考」に入力
  4. 保存(自動保存される場合もあります)

回答日が希望日より遅い場合は、自動的に 「遅延」 バッジが表示されます。サマリバーの「遅延」をクリックすると、遅延のある発注書だけに絞り込めます。

4. 入荷状況を確認する

「発注済み含む」を ON にすると、発注書ごとの入荷進捗を確認できます。

表示意味
未入荷まだ入荷されていない
一部入荷(60%)一部が入荷された(括弧内は入荷率)
入荷完了全数量が入荷された

発注済みタブの入荷状況

5. 個別編集エディタへ遷移する

発注書ごとに細かく調整したい場合は、行選択してアクションバーの 「個別編集へ」 をクリックすると、発注書作成エディタ に遷移します。ワークベンチは 一括作成、エディタは 個別調整 と役割を分けています。

6. ワークベンチ上で情報を修正する

購入依頼の内容を、元の画面に戻ることなくワークベンチから直接修正できます。

修正できる項目操作方法
仕入先行の仕入先セルを直接クリックして変更、または 一括仕入先(F5)
希望日右側パネル「受入状況・履歴」から変更
単価単価セルの横にあるアイコンから候補一覧を表示して選択

7. 重複行の統合(F7)

同一品目が複数行に分かれている場合、チェックを入れて F7 / 統合 で 1 行にまとめ、数量を合算できます。

8. 見積依頼を作成する(F6)

単価が不明な品目は、仕入先への見積依頼を作成できます。

  1. 対象の品目にチェックを入れる
  2. アクションバーの 「見積依頼」 をクリック、または F6 キー
  3. 見積依頼が自動作成される

9. 選択行を削除(F4)

発注不要になった候補は F4 / 選択行を削除 で対象から外せます(購入依頼そのものは残ります。ワークベンチの一覧から除外されるだけです)。

10. 保留に設定する(F8)

仕入先の見積待ちなどで一時的に発注を止めたい明細は、選択して 「保留」 ボタン、または F8 で保留ステータスに切り替えます。保留中の明細はステータスバッジに「保留」が表示され、「要対応のみ」フィルタから外れます。

11. 差戻しを行う(F9)

内容に問題がある明細は、選択して 「差戻し」 ボタン、または F9 で起票者に差戻します。差戻し理由の入力が必要で、起票者に通知が飛びます。

12. 帳票(印刷)を出力する(F10)

発注済みの明細を選択して 「帳票」 ボタン、または F10 で対応する発注書 PDF を開きます。仕入先送付前の最終確認や控え印刷に使います。


キーボードショートカット一覧

ワークベンチはキーボード操作でも効率的に使えます。実装上のラベルをそのまま列挙します。

キー操作(実装ラベル)
F4選択行を削除
F5一括仕入先設定
F6仕入先見積作成
F7重複行の統合
F8保留に設定
F9差戻し
F10帳票(印刷)
F11発注書作成(エディタへ遷移)
F12メール下書き作成
Tab次の行に移動
Enter行を開く(詳細ペイン表示)
Space行を選択

不足の原因表示

各品目には、なぜ不足しているのかの理由がラベルで表示されます。

ラベル意味
受注不足確定受注に対して在庫が足りない
内示不足内示(見込み注文)に対して在庫が足りない
製造消費不足製造で使う材料に対して在庫が足りない
部品需要不足BOM展開で発生した部品の不足
安全在庫割れ安全在庫の基準を下回っている
材料不足製造指図の材料引当で不足が発生

重複チェックのしくみ

同じ品目を複数回発注してしまうのを防ぐため、2段階の重複チェックが自動で行われます。

チェック1(高精度): 同じMRPの不足情報に紐づく品目が複数ある場合、重複として検出します。

チェック2(幅広く): チェック1で見つからなかった場合、同じ会社・同じ品目コードの組み合わせで重複の可能性を検出します。

重複が検出された品目は赤いバッジで表示されます。フィルタチップの「重複」 をクリックすると、重複候補だけに絞り込めます。同一品目が 2 件以上選択されている場合は、画面上部に 統合のガイド(F7) が表示されます。

重複チェック表示


調達ステータス一覧

品目の処理状況は、色分けされたバッジで一目でわかります。下表は業務全体で登場し得るステータスを示します。ワークベンチ画面では、その時点で関連する一部(承認済/発注済/入荷済/保留/重複疑い 等)のみが表示されます。

ステータス表示意味
⚪ 未着手Noneまだ手配していない
🟡 カート中In Cartカートに追加済み
🟠 申請中Requested購買依頼として申請中
🔵 承認済Approved承認ワークフロー通過
🟣 発注済Ordered発注書作成済み
✅ 入荷済Received入荷が完了
⏸️ 保留Hold一時的に保留中(F8 で設定)
↩️ 差戻しReturned依頼者に差し戻された(F9 で実行)
❌ 取消Cancelledキャンセル済み

Tips

  • キーボードショートカットで高速化: よく使う F11(発注書作成)・F12(メール下書き)を覚えると、マウス操作なしで発注業務を進められます
  • チップフィルタで迷わず絞り込み: 「急ぎ」「重複」「仕入先未設定」など、その場で気にしたい状態をワンタッチで絞れます
  • 二重発注を自動で防止: 他のユーザーがすでに発注書を作成済みの品目には警告バッジが表示されます
  • 分割ルールで発注書を自動分け: 仕入先・倉庫・希望日別に自動で発注書を分割できるので、手作業で分ける手間がありません
  • メール送信は下書き確認付き: 発注メールはいきなり送信されず、まず下書きが作られます。内容を確認してから送信できるので安心です
  • 仕入先を自動で推薦: 仕入先が未設定の品目は、右側パネルの「仕入先候補」で過去の購入実績から自動推薦されます
  • 遅延はすぐにわかる: 仕入先の回答日が希望日より遅い場合は赤い「遅延」バッジが付きます
  • サマリ帯がナビゲーション: 画面上部の「承認待ち/仕入依頼中/発注済み/入荷済み」カードは、購買全体のどのフェーズに何件あるかを常に示します

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