購買ワークベンチ(発注管理)
不足品目の確認から発注書の作成・メール送信・入荷フォローアップまで、購買業務を1画面で完結できるワークベンチの操作方法を解説します。

概要
購買ワークベンチは、不足品目の発注業務を 1つの画面 で完結するための専用ページです。
MRP(資材所要量計画)や製造指図から検出された不足品目を一覧で確認し、カートに入れて購買依頼を作成、そのまま発注書を作成してメール送信するところまで、画面を切り替えることなく作業を進められます。
画面URL: /app/purchase-workbench

この画面でできること
| やること | 概要 |
|---|---|
| 不足品目の確認 | MRPや製造指図から検出された不足品目を一覧表示 |
| カートに追加 | 複数の不足品目をまとめて買い物カゴに入れる |
| 購買依頼の作成 | カート内の品目から購買依頼を一括作成 |
| 発注書の作成 | 承認済みの購買依頼から発注書をワンクリックで作成 |
| 注文メールの送信 | 発注書を仕入先にメール送信(下書きプレビュー付き) |
| 入荷状況の確認 | 発注済みの品目がいつ届くか、遅れていないかを追跡 |
これまでの作業との違い
| 今まで(手作業) | これから(購買ワークベンチ) |
|---|---|
| MRP結果をExcelに転記し、仕入先ごとに発注書を手作業で作成 | 不足品目をカートに入れて ボタン1つで発注書を自動作成 |
| 発注書をPDF印刷し、メールに添付して手動送信 | 画面上から メール下書きを自動作成 して一括送信 |
| 発注後の入荷状況をPOを1件ずつ開いて確認 | 3つのタブ(未発注・発注済み・入荷完了)で一覧管理 |
| 同じ品目を別の人が知らずに二重発注 | 重複チェック が自動で働き、警告表示 |
| 仕入先からの回答日をメモやExcelで管理 | 発注書ごとに 仕入先回答日を記録 し、遅延を自動判定 |
画面構成
3つのタブ
画面上部のタブで、発注のライフサイクルに沿って表示を切り替えます。
| タブ | 内容 |
|---|---|
| 📋 未発注 | 承認済みでまだ発注書が作成されていない品目 |
| 📦 発注済み | 発注書を作成済みで、入荷待ちの品目 |
| ✅ 入荷完了 | 入荷が完了した品目 |
フィルタバー(上部)
一覧を絞り込むためのフィルタが用意されています。
| フィルタ | 説明 |
|---|---|
| 仕入先 | 特定の仕入先の品目のみ表示 |
| 納入先 | 入庫先の倉庫で絞り込み |
| 希望日 | 期間指定(From〜To) |
| 品目コード | 品目名・コードで検索 |
| 購入依頼No | 購入依頼の管理番号で検索 |
| 発注書No | 発注書の管理番号で検索 |
| 品目グループ | 品目の分類で絞り込み |
| 依頼者 | 購入依頼を作った人で絞り込み |
| 発注済みを含む | チェックすると発注済みの品目も表示 |
| 重複のみ | 重複の疑いがある品目だけ表示 |
| 急ぎのみ | 希望日が過ぎている品目だけ表示 |
| 仕入先未設定 | まだ仕入先が決まっていない品目だけ表示 |
| 単価未設定 | 単価が入っていない品目だけ表示 |
サマリバー
フィルタの下に、現在表示中のデータの集計が表示されます。
| 表示項目 | 意味 |
|---|---|
| 件数 | 一覧に表示されている品目の件数 |
| 合計数量 | 全品目の数量合計 |
| 仕入先未設定 | 仕入先がまだ決まっていない件数(黄色表示) |
| 重複疑い | 二重発注の疑いがある件数(赤表示) |
| 入荷完了 | 入荷が完了した件数 |
| 遅延 | 納期に遅れがある件数(赤表示) |
データテーブル(中央)
各品目について、2段に分けて情報が表示されます。
1段目(主要情報):
| 列 | 内容 |
|---|---|
| 品目コード | 品目の識別コード |
| 注文数 | 必要な数量 |
| 依頼者 | 購買依頼を作成した人 |
| 承認者 | 購買依頼を承認した人 |
| 希望日 | いつまでに必要か |
| 仕入先 | 発注先の仕入先 |
| 単価 | 品目の単価 |
| 合計金額 | 数量 × 単価 |
| 発注日 | 発注書を作成した日 |
| 受入 | 入荷状況(未入荷 / 一部入荷 / 入荷完了) |
| アラート | 遅延・未送信などの警告 |
| ステータス | 現在の処理状態 |
| 購入依頼No | 元になった購入依頼の番号 |
2段目(補足情報): 品名、単位、依頼日、承認日、参照元、価格の出典、支払条件、納入予定日、備考など
右ペイン(詳細パネル)
一覧で品目を選択すると、画面右側に詳細情報が表示されます。
| セクション | 内容 |
|---|---|
| 品目情報 | 品目コード、名前、グループ、単位 |
| 価格比較 | 基準単価、直近の購入単価、差額・変動率 |
| 在庫情報 | 現在庫、予約済、発注中、推定在庫、安全在庫 |
| 購入履歴 | 直近5件の発注実績(仕入先、単価、数量) |
| 仕入先候補 | 過去の取引実績から仕入先を自動推薦 |
| 入荷情報 | 発注済みの場合、入荷状況の詳細 |
| 不足原因 | なぜこの品目が不足しているのか(MRPの分析結果) |

主な操作
1. 不足品目をカートに追加する
MRPや製造指図から検出された不足品目を、買い物カゴのようにカートに入れます。
操作手順:
- MRP結果画面や製造指図画面で対象の品目を選択
- 「カートに追加」ボタンをクリック
- 数量・倉庫・希望日を確認
- カートに追加されると、ボタンが「✓ カート済」に変わる
カートは一時的なメモではなく、購買依頼(Draft状態)として保存されるため、ブラウザを閉じても内容が消えることはありません。
2. カートの内容を確認・編集する
画面URL: /app/pr-cart

カート画面では、追加した品目の確認・編集ができます。
| 操作 | 説明 |
|---|---|
| 数量変更 | カート内品目の注文数量を変更 |
| 削除 | カートから品目を削除 |
| 仕入先変更 | 品目の仕入先を変更 |
| 倉庫変更 | 入庫先の倉庫を変更 |
| 統合 | 同じ品目の重複行をまとめる |
画面下部には、合計数量・見積金額が集計表示されます。
3. カートから購買依頼を作成する
カートの内容を確認したら、正式な購買依頼に変換します。
- カート画面で内容を最終確認
- 「購買依頼を作成」ボタンをクリック
- 購買依頼(Material Request)が作成される
- 承認ワークフローが設定されている場合は、承認者に自動通知される
4. 発注書を作成する
承認済みの購買依頼から発注書を作成します。
操作手順:
- 購買ワークベンチの「未発注」タブを開く
- 対象の品目にチェックを入れる(複数選択可)
- 画面下部の「発注書を作成」ボタンをクリック
- プレビュー画面で仕入先・品目・単価・合計を確認
- 問題なければ「作成」をクリック

便利な機能:
- 分割ルール: 仕入先別・倉庫別・納期別に発注書を自動分割
- 単価の候補表示: 品目ごとに、直近の購入実績や価格マスタから単価候補を表示。選択するだけで単価を設定
- 過去日の自動調整: 希望日が今日より前の場合、発注書の納期を自動的に今日に繰り上げ
- 二重発注チェック: すでに発注書が作られている品目がある場合は警告を表示
5. 注文メールを送信する(下書きプレビュー付き)
作成した発注書を仕入先にメールで送信します。すぐに送信するのではなく、まず 下書きが自動作成 されるので、内容を確認してから送信できます。
操作手順:
- 「発注済み」タブを開く
- 送信したいPOにチェックを入れる
- 「メール下書き作成」ボタンをクリック
- 件名・宛先・本文・添付PDFが自動で作られる
- 下書き一覧で内容を確認
- 問題なければ「送信」をクリック
自動作成されるメールの内容:
- 宛先: 仕入先の連絡先から自動取得
- 件名:
発注書送付: PO-XXXX-XXXXX - 本文: 挨拶文、発注書番号、発注日、品目一覧テーブル、合計金額
- 添付: 発注書のPDF

送信後は発注書に「送信済み」のマークが付くため、送信漏れを防げます。
6. 仕入先の回答日を記録する
発注後、仕入先から届いた回答日を記録して、遅延を管理します。
操作手順:
- 「発注済み」タブで対象のPOを選択
- 「納入予定日」の入力欄に仕入先の回答日を入力
- メモがあれば「備考」に入力
- 「保存」をクリック
回答日が希望日より遅い場合は、自動的に「遅延」バッジが表示されます。遅延のあるPOだけを絞り込むフィルタも用意されています。
7. 入荷状況を確認する
「発注済み」タブで、各発注書の入荷状況を確認できます。
| 表示 | 意味 |
|---|---|
| 未入荷 | まだ入荷されていない |
| 一部入荷(60%) | 一部が入荷された(括弧内は入荷率) |
| 入荷完了 | 全数量が入荷された |

入荷完了した品目は「入荷完了」タブに自動的に移動します。
8. ワークベンチ上で情報を修正する
購買依頼に記載された仕入先や納期を、わざわざ元の画面に戻ることなく、ワークベンチ上から直接修正できます。
| 修正できる項目 | 操作方法 |
|---|---|
| 仕入先 | 一覧表の仕入先セルを直接クリックして変更 |
| 希望日 | 詳細パネルから変更 |
| 倉庫 | 詳細パネルから変更 |
| 単価 | 単価セルの横にあるアイコンから候補一覧を表示して選択 |
9. 保留・差戻しをする
すぐに発注できない品目は、保留や差戻しの操作ができます。
- 保留: 対象の品目にチェックを入れ、「保留」ボタンをクリック。保留理由を入力
- 差戻し: 「差戻し」ボタンをクリック。差戻し理由を入力(必須)。依頼者に通知される
10. 見積依頼を作成する
単価が不明な品目は、仕入先への見積依頼(RFQ)を作成できます。
- 対象の品目にチェックを入れる
- 「見積依頼を作成」ボタンをクリック
- 見積依頼(Request for Quotation)が自動作成される
不足の原因表示
各品目には、なぜ不足しているのかの理由がラベルで表示されます。
| ラベル | 意味 |
|---|---|
| 受注不足 | 確定受注に対して在庫が足りない |
| 内示不足 | 内示(見込み注文)に対して在庫が足りない |
| 製造消費不足 | 製造で使う材料に対して在庫が足りない |
| 部品需要不足 | BOM展開で発生した部品の不足 |
| 安全在庫割れ | 安全在庫の基準を下回っている |
| 材料不足 | 製造指図の材料引当で不足が発生 |
重複チェックのしくみ
同じ品目を複数回発注してしまうのを防ぐため、2段階の重複チェックが自動で行われます。
チェック1(高精度): 同じMRPの不足情報に紐づく品目が複数ある場合、重複として検出します。
チェック2(幅広く): チェック1で見つからなかった場合、同じ会社・同じ品目コードの組み合わせで重複の可能性を検出します。
重複が検出された品目は赤いバッジで表示されます。サマリバーの「重複疑い」をクリックすると、重複品目だけに絞り込めます。

調達ステータス一覧
品目の処理状況は、色分けされたバッジで一目でわかります。
| ステータス | 表示 | 意味 |
|---|---|---|
| ⚪ 未着手 | None | まだ手配していない |
| 🟡 カート中 | In Cart | カートに追加済み |
| 🟠 申請中 | Requested | 購買依頼として申請中 |
| 🔵 承認済 | Approved | 承認ワークフロー通過 |
| 🟣 発注済 | Ordered | 発注書作成済み |
| ✅ 入荷済 | Received | 入荷が完了 |
| ⏸️ 保留 | Hold | 一時的に保留中 |
| ↩️ 差戻し | Returned | 依頼者に差し戻された |
| ❌ 取消 | Cancelled | キャンセル済み |
Tips
- カートの内容は消えない: カートはブラウザのメモリではなく、サーバーに保存されています。ブラウザを閉じても、翌日開いても内容はそのまま残ります
- 二重発注を自動で防止: 他のユーザーが同じ品目をカートに入れている場合は警告が表示されるため、重複に気づくことができます
- 一括操作が便利: 複数の品目にチェックを入れて、まとめてカート追加・発注書作成・メール送信ができます
- メール送信は下書き確認付き: 発注メールはいきなり送信されず、まず下書きが作られます。内容を確認してから送信できるので安心です
- 送信漏れが一目でわかる: 「発注済み」タブで、まだメールを送っていないPOは「未送信」のバッジが表示されます
- 仕入先を自動で推薦: 仕入先が未設定の品目は、過去の購入実績から最安値の仕入先を自動で候補表示します
- 遅延はすぐにわかる: 仕入先の回答日が希望日より遅い場合は赤い「遅延」バッジが付きます。フィルタで「遅延」だけに絞り込むことも可能です
- フォローアップメモ: 発注書にメモを追加できます。仕入先との電話のやり取りなどを記録しておくと、後から経緯を確認できます
- デモモード: URLに
?demo=1を付けると、サンプルデータで画面の動きを確認できます