予測精度ダッシュボード
EDI 予測 / EC 予測の精度を可視化し、イベント×品目グループ別の差異(MAPE)と AI 学習値を可視化するダッシュボード(サイドバー名: 予測精度ダッシュボード)の使い方。AutoTuner によるパラメータ自動調整と、月次振り返り運用までを解説します。
関連記事 予測の仕組み全体は 需要予測(AI) の §シーン4「予測精度フィードバック」を参照(本画面がその中心)。 月間の全体俯瞰は 需要カレンダー、Prophet パラメータの管理は 需要予測の設定。
概要
予測精度ダッシュボードは、EDI 予測 / EC 予測 の精度を可視化するための専用ダッシュボードです。イベント×品目グループごとの 予測 vs 実績の差異(MAPE) を色分け表示し、AI が学習した推奨影響度と手動設定値を並べて比較できます。このシステムの最大の特長である 使えば使うほど精度が上がる自己学習ループ の中心画面です。
画面URL: /app/forecast-dashboard
こんなときに使う
- 月末・月初の 予測精度振り返り で、先月の予測がどれだけ当たったかを確認したい
- 差異が大きい 品目グループ を特定し、影響度設定を改善したい
- AI の 学習値 と自分の 手動値 のズレを確認して、次回の調整方針を決めたい
- 予測モデルのパラメータ自動チューニングが いつ動いたか を確認したい
画面構成
上部:スコアカード
全体の予測精度サマリを表示。
- 月次 MAPE: 平均絶対誤差率(%)
- 精度スコア: 100 点満点での総合スコア
- AutoTuner 実行日時: 直近の自動パラメータ調整が走った日時
- 予測対象カバレッジ: 予測対象の品目数 / 全品目数
中央:精度パネル
イベント×品目グループごとの精度テーブル。
| 列 | 内容 |
|---|---|
| イベント | 対象の EC イベント名 |
| 品目グループ | 品目グループ名 |
| 予測 | イベント期間中の予測増産率(%) |
| 実績 | 実際の販売増加率(%) |
| 差異 | 予測と実績のズレ。🟢 ±5% 以内 / 🟡 ±15% 以内 / 🔴 それ以上 |
| 精度 | 精度スコア(100 点満点) |
行をクリックすると詳細ダイアログで期間中の日別推移を確認できます。
下部:生産サジェストチャート
品目グループ別に ✅ 手動設定値 と 🏭 AI 学習値 を並べた横棒グラフ。両者のズレが大きい品目グループは調整候補です。
エンジン切替タブ
| エンジン | 予測対象 | 予測期間 |
|---|---|---|
| 🏭 EDI 予測 | スーパー・量販店の内示注文 | 8 週間先 |
| 🛒 EC 予測 | 楽天 / Amazon / Yahoo! 注文 | 2 週間先 |
両方とも Meta 社の Prophet ベースで、ECセールイベント(Demand Event)を祝日パラメータとして注入しています。
AutoTuner(自動パラメータ調整)
精度が閾値を下回ると、AI が Prophet の以下パラメータを 自動で再調整 します。
| パラメータ | 役割 |
|---|---|
changepoint_prior_scale | トレンド変化点の感度 |
seasonality_prior_scale | 季節性の感度 |
holidays_prior_scale | 祝日・イベント影響の感度 |
実行タイミング
- EDI 予測: 週次(スケジューラ)
- EC 予測: 日次(スケジューラ)
手動での操作は不要ですが、AutoTuner 実行日時 で直近のチューニング実施状況が確認できます。
月次振り返り運用(推奨)
月末・月初に 15 分
- 予測精度ダッシュボードを開く
- 🏭 精度パネル で 差異が 🔴 の品目グループ を特定
- 🏭 生産サジェストチャート で AI 学習値と手動値を比較
- 次月の 需要カレンダー でイベント登録するとき、学習値を参考に調整率を更新
- 必要なら管理者に Prophet パラメータの手動チューニングを依頼(通常は AutoTuner 任せで OK)
扱う DocType
| DocType | 用途 |
|---|---|
| Demand Forecast(カスタム) | 予測値の格納 |
| Demand Event(カスタム) | イベント定義 |
| Sales Order / Sales Order Item | 実績データ |
| Daily Forecast(カスタム) | EDI 予測の学習データ |
| EC Order(カスタム) | EC 予測の学習データ |
| Forecast Accuracy Snapshot(カスタム、推定) | 精度スナップショット |
連動先
| 連動先 | 役割 |
|---|---|
| 需要予測(AI) | 予測全体像 / 自己学習ループの説明 |
| 需要カレンダー | 月間俯瞰・イベント登録 |
| 需要予測の設定 | Prophet パラメータ手動調整 |
| 受注進捗ボード | 予測が反映される計画画面 |
| 受注 Hub 予測モード | チャネル別予測の手動編集 |
ロールと権限
- Sales Manager / Sales User: 閲覧
- System Manager: 設定系へのフル権限
閲覧は広く開放し、パラメータ変更は管理者に絞る運用が一般的です。
設定依存
- Demand Forecast / Demand Event の fixtures
- Prophet(Python ライブラリ)のインストール
- スケジューラ(AutoTuner の実行基盤)
- 実績データ(Sales Order / EC Order / Daily Forecast)が十分に蓄積されていること
初期 2〜3 ヶ月は精度が低くても異常ではありません。データが蓄積されるにつれ、AutoTuner が適正値に収束していきます。
Tips
- 月 1 回、15 分だけ見る: 毎月の月初ルーチンに組み込むと、精度改善サイクルが定着
- 🔴 の品目グループだけ深掘り: 全行見る必要なし、赤だけチェック
- 影響度調整は 需要カレンダー 側で: この画面では結果を見るだけ、調整は需要カレンダーのイベント詳細から
- AutoTuner を信頼する: 短期間の差異に一喜一憂せず、月次トレンドで判断
- 新商品・新チャネルは除外で評価: データ蓄積が 2 ヶ月未満の品目グループは MAPE が高く出やすい
よくある質問
Q: MAPE とは?
Mean Absolute Percentage Error(平均絶対誤差率) の略。予測値と実績値の差を % で表した指標です。低いほど精度が高い。実運用では MAPE 20% 以下で「使える予測」と判断することが多いです。
Q: AutoTuner はどれくらいの頻度で動きますか?
- EDI 予測: 週次
- EC 予測: 日次
精度が閾値を下回ったときのみ起動します(常時チューニングするわけではない)。
Q: 🔴(大差異)の品目グループにはどう対応すべき?
2 段階で対応します。
Q: 予測期間(EDI: 8 週・EC: 2 週)を変えられますか?
需要予測の設定 で期間パラメータを変更できます(管理者向け)。
Q: 新商品は予測できますか?
過去実績がないため、Prophet だけでは予測できません。類似品目の実績を参考にした手動予測入力(受注 Hub 予測モード)で補完する運用を推奨します。