需要予測の設定

Prophet パラメータ・ICS 取込元・予測期間・EDI/EC エンジン ON/OFF 等の需要予測システムの基盤設定画面(サイドバー名: 需要予測の設定)の使い方。管理者・営業企画向け。

8分
最終更新: 2026年4月21日
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需要予測Prophet設定ICSAutoTuner管理

関連記事 予測の仕組み全体は 需要予測(AI)、月間俯瞰は 需要カレンダー、精度可視化は 予測精度ダッシュボード。 本記事は 設定管理者 / 営業企画 向けです。日常運用のみであれば他記事で十分です。

概要

需要予測の設定は、需要予測システム全体の 基盤設定 を管理する画面です。Prophet のハイパーパラメータ、ICS カレンダーフィードの取込元、予測期間、EDI/EC エンジンの ON/OFF、AutoTuner の閾値などを制御します。管理者・営業企画向けの設定画面で、一般営業担当者が触る画面ではありません。

画面URL: /app/demand-intelligence-settings

本画面の role 配置について

実装上は sales 配下に置かれていますが、admin 寄りの性格 を持つ画面です。管理者向けマニュアル(admin)への移動も検討余地ありと audit で言及されていますが、現段階では sales 配下に配置しています。

こんなときに使う

  • 初期導入時に Prophet パラメータ を自社実績に合わせてチューニングする
  • ICS カレンダーフィード の URL を登録・更新する
  • EDI / EC 予測エンジン を個別に ON/OFF したい
  • AutoTuner の動作閾値を調整する
  • LLM / Web Search API の資格情報を設定する

画面構成

設定画面は論理カテゴリごとにセクション分割されています(標準的な Frappe Settings DocType の UI)。

1. エンジン制御

設定項目説明
EDI 予測エンジン ON/OFFEDI 予測の自動実行切替
EC 予測エンジン ON/OFFEC 予測の自動実行切替
予測期間(EDI)既定 8 週間先
予測期間(EC)既定 2 週間先

2. Prophet ハイパーパラメータ

AutoTuner が自動調整する値ですが、手動で初期値を与える こともできます。

パラメータ役割典型値
changepoint_prior_scaleトレンド変化点の感度0.05(既定)
seasonality_prior_scale季節性の感度10.0(既定)
holidays_prior_scale祝日・イベント影響の感度10.0(既定)
seasonality_mode季節性の加算モードadditive / multiplicative

値を大きくすると該当要素の影響が強くなります。業態・商品特性で最適値が変わるため、初期導入時は 既定値で 2〜3 ヶ月運用 → AutoTuner が学習した値を参考に手動微調整、という流れが現実的です。

3. AutoTuner 設定

設定項目説明
有効 / 無効AutoTuner を使うか(通常は有効)
MAPE 閾値この値を超えたら再チューニング実行
最大試行回数1 回のチューニングで試す Prophet 組合せ数
実行スケジュールEDI: 週次 / EC: 日次(既定)

4. ICS カレンダー取込

設定項目説明
ICS URL リスト複数の ICS フィード URL を登録
同期頻度1 日 1 回 / 1 時間ごと 等
認証Basic 認証・API Key 認証(必要に応じて)

登録された ICS フィードから、需要カレンダー の Demand Event が自動生成されます。

5. LLM / Web Search API

突発セール検知のための外部 API 連携。

設定項目説明
LLM API エンドポイントOpenAI / Anthropic 等
API キー暗号化保存
Web Search API キーGoogle Custom Search / Bing 等
検索キーワードテンプレート「楽天 セール」「Amazon プライムデー」等

6. チャネル定義

EC 予測のチャネル(楽天 / Amazon / Yahoo! / MakeShop / GoQ 等)を管理。各チャネルごとに個別の Prophet モデルを訓練します。


主な操作

1. 初期導入時のセットアップ

  1. 画面を開く(System Manager ロール推奨)
  2. Engine 制御 で EDI / EC を ON
  3. Prophet パラメータ は既定値のまま(触らない)
  4. AutoTuner を有効、閾値は MAPE 20% など標準値
  5. ICS URL リスト に主要な EC カレンダーフィード URL を登録
  6. LLM / Web Search API の資格情報を設定
  7. 保存 → スケジューラに自動登録される

2. 年度更新時(3 月末・4 月初)

  1. ICS URL リストに変更がないか確認
  2. 新しい EC プラットフォーム追加があればチャネル定義に追加
  3. 昨年度の AutoTuner 実行ログを振り返り、極端な値があれば手動でリセット

3. 精度が悪化したとき

  1. 予測精度ダッシュボード で悪化の範囲を確認
  2. 本画面で Prophet パラメータを手動調整(上級者向け)
  3. または AutoTuner 閾値を下げて 再チューニング頻度を上げる
  4. 2 週間様子を見てから再評価

4. 新しい EC プラットフォーム追加

  1. チャネル定義 で新チャネルを追加(例: tiktok_shop
  2. EC 設定(Phase 2 で記事化予定)で取込設定
  3. 本画面で予測エンジン対象に含める
  4. 実績データが 2〜3 ヶ月溜まってから精度を評価

設定変更の影響範囲

変更項目影響する画面
Prophet パラメータ受注 Hub 予測モード / 予測精度ダッシュボード / 需要カレンダー
ICS URL需要カレンダー のイベント表示
エンジン ON/OFF関連予測表示の全画面
AutoTuner 閾値内部スケジューラのみ(UI 即時変化なし)

ロールと権限

  • System Manager: フル権限
  • Sales Manager: 閲覧と一部設定(ICS URL、チャネル等)
  • Sales User: アクセス不可 が推奨設定

本画面は設定画面のため、誤操作防止のためにロール制限を厳しめにすることを推奨します。


Tips

  • 初期 2〜3 ヶ月は既定値で運用: AutoTuner が学習するのを待つ
  • 変更は 1 つずつ: 複数パラメータを同時に変えると何が効いたか分からない
  • 変更前後でスナップショット: 予測精度ダッシュボード で変更前後の MAPE を比較
  • ICS フィードは HTTPS 必須: 社内規程でも HTTPS のみ許可推奨
  • LLM API のコスト管理: 検索頻度が高すぎるとコスト増。1 日 1 回程度のスケジュール推奨

よくある質問

Q: Prophet パラメータを変えたら過去の予測も変わりますか?

いいえ、過去の予測値は変わりません。次回以降の予測生成 から新パラメータで計算されます。過去の実績と比較する MAPE は変わりません。

Q: AutoTuner と手動調整は併用できますか?

はい。手動で初期値を与えた後、AutoTuner が継続的に最適化します。手動値は「スタート地点」として機能します。

Q: 小規模事業者で Prophet インストールが難しい場合は?

Prophet の代わりに移動平均等の簡易予測にフォールバックする構成は実装上可能ですが、本システムは Prophet 前提です。インストール方法は管理者向けドキュメントを参照、または WSL 側エージェントに相談してください。

Q: ICS フィードから想定外のイベントが取り込まれています

イベントタイプ・キーワードで除外フィルタを設定できます(本画面のフィルタセクション)。また 需要カレンダー 側で個別イベントを手動削除も可能。

Q: 本画面を admin 配下に移動すべきでは?

audit でも議論されているポイントです。管理性質は admin 寄りですが、運用主体が営業企画チームであることから sales 配下に配置しています。将来的な移動は Issue で議論予定。


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