受注進捗ボード
品目×日の需給マトリクスで、内示・受注・かんばん・生産計画・出荷指示・在庫推移を 1 画面に統合表示する受注進捗ボード(サイドバー名: 受注進捗ボード)の操作方法。営業から生産までが同じ画面を見て数字を合わせるための基準画面です。

関連記事 受注の 入力経路 は 営業業務フロー を参照。本画面は入力後の 進捗監視 に特化しています。 生産側の具体的な指図操作は 作業指示一覧 / 生産ダッシュボード へ遷移します。
概要
受注進捗ボード(Order Management)は、品目ごとの 需要と供給を日次マトリクスで一覧表示 する画面です。内示・受注・かんばん・生産計画・出荷指示・在庫推移を 1 画面にまとめ、営業・生産管理・出荷が同じ数字を見て会話 できる基準画面として機能します。
画面URL: /app/order-management

誰が何のために使うか
| ロール | 主な使い方 |
|---|---|
| 営業 | 顧客内示と確定受注の差、納期回答の進捗、出荷予定との整合を確認 |
| 営業マネージャ | 品目グループ別・顧客別の需要トレンドと欠品アラートの俯瞰 |
| 生産管理 | 日次の生産計画を直接入力・更新し、MRP を実行 |
| 出荷担当 | 出荷指示(Draft → Submit)の確定と日程調整 |
なぜサイドバー「Selling」に配置されているのか
受注起点で「需要がどれだけあり、それをどう供給するか」を可視化する画面のため、入力主体である 営業側の視点 を一次情報とします。生産計画の編集は可能ですが、実際の製造指図発行は 作業指示一覧 から行います。
画面構成
左ペイン:品目リスト
品目(社内型番単位)が一覧表示されます。顧客品番マッピング(Customer Item Mapping)がある品目もない品目も統合して表示されます。
フィルタ機能:
| フィルタ | 説明 |
|---|---|
| 年月 | 表示対象の年月を選択 |
| 品目コード | 社内型番・客先型番の部分一致検索 |
| 品目名 | 品目名の部分一致検索 |
| 品目グループ | 品目グループで絞り込み |
| 顧客 | 特定の顧客に紐づく品目のみ表示 |
| 担当者 | 注文管理アノテーションで割り当てられた担当者で絞り込み |
| 警告あり | 欠品アラートがある品目のみ表示 |
| 販売品目 | 販売品目 / 非販売品目で絞り込み |
| 有効品目 | 有効 / 無効品目で絞り込み |
右ペイン:需給マトリクス
品目を選択すると、右ペインに日次の需給データが 8 行構成 で表示されます。
行構成(上から順)
| # | 行名 | データソース | 説明 |
|---|---|---|---|
| 1 | 内示 | Daily Forecast | 顧客からの内示数量。EDI 取込で自動登録 |
| 2 | 受注 | Sales Order | 確定受注数量 |
| 3 | 納入回答 | Delivery Schedule | 顧客への納入回答数量 |
| 4 | かんばん(朝便) | Kanban | 朝便の出荷かんばん |
| 5 | かんばん(昼便) | Kanban | 昼便の出荷かんばん |
| 6 | 生産計画 | Work Order | 生産指図の計画数量(ステータス別内訳あり) |
| 7 | 出荷(計画/確定) | Shipment Instruction | 出荷指示(Draft=計画、Submit=確定) |
| 8 | 在庫推移 | 計算値 | 累積在庫の日次推移 |

サマリーバー
マトリクス上部に、以下のサマリ情報が表示されます。
- 製品在庫: Bin 在庫の現在数量
- 仕掛在庫(WIP): Container 在庫の現在数量
- 安全在庫: Item.safety_stock の設定値
- 内示合計(当月 / 翌月 / 翌々月): Monthly Forecast の合計
工程別仕掛
サマリエリアには、工程別の仕掛品数量も表示されます(最大 9 工程分)。例: 「浸漬: 120 個 → 蒸煮: 60 個 → 発酵: 30 個」のように、製造パイプラインの現況がわかります。
主な操作
1. 受注状況の確認(営業向け主機能)
左ペインで顧客や担当者で絞り込み、右マトリクスの 受注 / 納入回答 / 出荷 行を見れば、顧客ごとの受注状況と出荷見込みが 1 画面で把握できます。
典型的な確認シーン:
- 「今週の A 社への出荷予定は?」→ 顧客 = A 社でフィルタ、出荷行を確認
- 「今月の内示と確定受注の乖離は?」→ 内示行と受注行の累計差分
- 「納期回答をまだ返していない受注は?」→ 受注行あり、納入回答行なしの品目×日を抽出
2. 生産計画の入力・更新(生産管理向け)
マトリクス内の 生産計画行 のセルを直接クリックし、数量を入力することで、生産計画(Production Plan)を更新できます。
- 楽観的ロック: 同時編集を検知し、他ユーザーの変更と衝突した場合はコンフリクト警告が表示されます
- 保存: 入力後、保存ボタンで一括保存されます
3. 納入回答の管理(営業向け)
納入回答(Delivery Schedule)は、以下の操作が可能です。
- 数量変更: セルをクリックして回答数量を変更
- 日付移動: ドラッグまたはコンテキストメニューで日付を変更
- ステータス変更: 回答のステータスを変更(Active / Postponed / Cancelled)
- 削除: 不要な回答を削除
顧客との納期調整の結果をそのまま反映できるため、電話・メール対応の記録がそのまま営業データになります。
4. 内示の手動リビジョン
内示データに対して、手動で改訂を登録できます。
- セルを右クリック → 「改訂を登録」を選択
- 改訂数量、理由、添付ファイルを入力
- リビジョン履歴として自動記録されます
5. アラートの確認
画面ではリアルタイムにアラートが検出・表示されます。
| アラート | 条件 |
|---|---|
| 在庫不足 | 累積在庫が安全在庫を下回る日がある |
| 内示変動 | 前回値から数量が増減、または日付が前倒し・後ろ倒しされた |
| 出荷遅延 | 出荷予定に対して在庫が不足 |

左ペインのフィルタで 「警告あり」 を ON にすると、アラートがある品目のみを表示できます。朝一で 5 分見るだけで当日のリスクが把握できる運用が可能です。
計画(Production Planning)との連動
3 チャネル計画ダッシュボード
計画ダッシュボード(/app/production-planning)では、3 つのチャネル別に計画状況を確認・実行できます。
| チャネル | ロジック | WO 作成方法 |
|---|---|---|
| 海外大口 | 確定 SO(Sales Order)から直接 WO 作成 | SO 選択 → 一括 WO 生成 |
| スーパー日々 | SO + 内示(Daily Forecast)から FG 需要算出 → BOM 展開で WIP 集約 | WIP プレビュー → 数量確認・編集 → WO 生成 |
| EC モール(即納) | 安全在庫割れ品目を自動検出 → 補充 WO 作成 | 自動検出 → 一括 WO 生成 |
スーパー日々の WIP プレビュー
スーパーチャネルでは、FG(完成品)需要を BOM 展開し、WIP(仕掛品)に集約した結果をプレビューできます。
- 期間(内示期間・受注期間)を指定
- 「プレビュー」ボタンを押すと、WIP 品目ごとの必要量が表示される
- 数量を編集可能(釜サイズ 69kg 単位で切り上げが推奨)
- 「WO 作成」で Draft 状態の Work Order が一括生成される
EC モール自動補充
EC チャネルでは以下が自動化されます。
custom_planning_channel = 'ECモール(即納)'かつsafety_stock > 0の品目を対象- 現在庫
<安全在庫 の品目を自動検出 - 補充量 = 安全在庫 × 1.2(バッファ 20% 加算) - 現在庫
- FG BOM の WO Draft を一括作成
所要量計算(MRP)
MRP の実行
MRP(Material Requirements Planning)は MRP 実行センター(/app/mrp-run-center)から実行します。受注進捗ボードで不足を検知した後、該当画面へ遷移して実行するのが一般的な運用です。

MRP の計算ロジック
-
需給イベント収集: 以下のイベントから需要と供給を収集
- 需要: Sales Order(確定受注)、Daily Forecast(内示、オプション)
- 供給: Purchase Order(発注済)、Work Order(生産指図)、Purchase Receipt(入庫済)
-
日次在庫投影: 現在の在庫から出発し、日次で需要を消費・供給を加算
日次投影在庫 = 前日在庫 - 当日需要 + 当日供給 -
不足検出: 投影在庫が安全在庫を下回る日を検出
不足量 = 安全在庫 - 投影在庫 -
供給種別判定:
- BOM あり → MAKE(製造指図を提案)
- BOM なし → BUY(購買依頼を提案)
-
BOM 展開(多段、最大 5 階層):
- FG 品目の BOM を展開し、RM(原材料)の所要量を算出
- UOM 変換(kg↔g↔個 など)を自動処理
- 各階層の品目を再帰的に展開
-
リードタイム考慮:
- BUY 品目: Item Supplier.lead_time_days → Item.lead_time_days の優先順
- MAKE 品目: Item.mfg_lead_time_days
MRP の結果
MRP の結果は、Run Snapshot として保存され、以下の情報を含みます。
| 情報 | 説明 |
|---|---|
| 不足品目リスト | 安全在庫割れが発生する品目 |
| 不足日 | いつ在庫が不足するか |
| 不足量 | 必要な追加供給量 |
| 供給タイプ | MAKE(製造)/ BUY(購買) |
| 提案アクション | WO 作成 or 購買依頼作成 |
MRP 結果からのアクション
MRP 結果画面から、以下のアクションが実行できます。
- 製造指図(WO)の一括作成: MAKE 品目に対して Draft WO を作成
- 購買依頼(PR)の一括作成: BUY 品目に対して Material Request を作成
- PR Cart: 購買依頼をカートに追加し、まとめて発注(Purchase Order)に変換(購入依頼カート へ)
休日管理
受注進捗ボードは、会社の Holiday List に基づいて土日祝日を識別し、マトリクス上で色分け表示します。生産計画の立案時に非稼働日を視覚的に把握できます。
Tips
- 朝一 5 分ルール: 「警告あり」フィルタで絞って 5 分だけ確認すると、当日のリスクをその日のうちに手当てできます
- 営業と生産で同じ画面を見る: 電話で納期相談するときに双方がこの画面を開いておくと、数字の齟齬が起きません
- 内示 → 受注の転換率: 内示行と受注行の比を時系列で見ると顧客の発注精度が読み取れます。CRM Hub で顧客評価に反映
- 顧客フィルタ × 月末確認: 月末日に顧客フィルタで締め日を跨ぐ案件を確認するとトラブルを予防できます
- アラートを放置しない: 警告アイコンは対応すると自動で消えます。消えない場合はデータ側の問題なので、管理者に連絡
よくある質問
Q: 以前は manufacturing(製造向けマニュアル)に記事があった気がします
はい、以前は /manual/manufacturing/order-management に置いていました。実画面はサイドバー上 Selling Workspace の「受注進捗ボード」として公開されているため、2026-04 に営業向けへ移動しました。旧 URL は 301 リダイレクトされます。
Q: 受注を直接この画面から起票できますか?
いいえ、本画面は 進捗監視・計画更新 用です。受注起票は 個別受注入力、EDI 取込、FAX 受注、受注 Hub 等から行ってください。
Q: 生産計画の入力と、Work Order 作成は同じことですか?
いいえ、別物です。
- 生産計画: この画面のセル入力で登録される Production Plan レコード。あくまで「いつどれだけ作る予定か」の 計画値
- Work Order(製造指図): 実際の製造を発行する指示書。作業指示一覧 から作成
計画値から Work Order への転換は MRP 実行センターまたは計画ダッシュボードで行います。
Q: 顧客品番と社内型番が 1 対多のときは?
顧客品番マッピング(Customer Item Mapping)で管理されます。受注進捗ボードでは 社内型番単位 に統合表示されるため、同じ社内型番に紐づく複数顧客品番はまとめて 1 行で見えます。顧客視点で分けて見たい場合は顧客フィルタを併用してください。
Q: 需要予測(Prophet AI)との関係は?
Daily Forecast(内示)と Prophet 予測値は、本画面の 内示行 または生産計画の 提案値 として反映されます。詳細は 需要予測(AI) を参照してください。