受注進捗ボード

品目×日付の一覧表で、内示・受注・かんばん・生産計画・出荷予定・在庫推移を 1 画面にまとめて表示します。営業から生産まで、同じ画面を見て数字を合わせるための基準画面です。

10分
最終更新: 2026年4月21日
中級
受注進捗需給マトリクス所要量計算MRP生産計画

関連記事 受注の入力方法営業業務フロー を参照。本画面は入力後の進捗を見ることに特化しています。 製造側の具体的な指示操作は 作業指示一覧 / 生産ダッシュボード から行います。

この画面でできること

受注進捗ボードは、品目ごとに「いつ・どれだけ売れる予定か」「いつ・どれだけ作る/仕入れる予定か」を日付ごとに一覧表示する画面です。

  • 顧客からの内示(予定注文)・確定注文・生産計画・出荷予定・在庫の増減を、1 つの表で見渡せます
  • 営業・生産管理・出荷の担当者が同じ画面を見ることで、欠品や作りすぎを防ぐのが目的です

画面URL: /app/order-management

受注管理表画面

誰が何のために使うか

担当主な使い方
営業顧客内示と確定注文の差、納期回答の進捗、出荷予定との整合を確認
営業マネージャ品目グループ別・顧客別の需要トレンドと欠品アラートの俯瞰
生産管理日次の生産計画を直接入力・更新し、所要量計算(MRP)を実行
出荷担当出荷指示(下書き → 確定)の確定と日程調整

画面の全体像

画面は大きく 2 つのエリアに分かれています。

エリア役割
左側:品目リスト社内で管理している製品・部品の一覧。見たい品目をここから選びます
右側:需給マトリクス選んだ品目について、日付ごとの需要・供給・在庫推移を行ごとに表示します

上部には サマリーバー(現在庫や今月〜来々月の内示合計など)があり、品目の全体状況がひと目でわかります。


左側:品目リスト

社内の管理用品番で一覧表示されます。顧客ごとの品番(客先品番)がある場合もまとめて表示されます。

絞り込み条件

項目内容
年月表示したい年月を選択
品目コード社内品番・客先品番の一部を入力して検索
品目名品目名の一部を入力して検索
品目グループ品目のカテゴリ(例:完成品、原材料)で絞り込み
顧客特定の取引先に紐づく品目のみ表示
担当者担当者が設定されている品目で絞り込み
警告あり欠品などの警告がある品目のみ表示
販売品目販売する品目/しない品目で絞り込み
有効品目使用中/停止中で絞り込み

右側:需給マトリクス(日別の動きを見る表)

品目を選ぶと、日付を列、項目を行とした表が表示されます。行は上から順に 8 種類あります。

#行名内容
1内示顧客から「このくらい注文する予定」と事前にもらう数量。EDI(電子データ交換)を使っている場合は自動で取り込まれます
2受注正式に確定した注文数量
3納入回答顧客に対して「この日に何個納めます」と回答した数量
4かんばん(朝便)朝の出荷便で使うかんばん数量
5かんばん(昼便)昼の出荷便で使うかんばん数量
6生産計画工場で作る予定の数量(進捗状況の内訳も表示)
7出荷(計画/確定)出荷する予定の数量(計画中/確定済みを区別)
8在庫推移毎日の在庫残数の予測

マトリクス詳細

サマリーバー(表の上部)

項目内容
製品在庫倉庫にある完成品の現在庫
仕掛在庫製造途中の品(容器に入っている状態)の現在庫
安全在庫品目ごとに決めた「最低これだけは切らしたくない」在庫量
内示合計当月/翌月/翌々月の内示の合計

工程別の仕掛

サマリー欄には、工程ごとの仕掛品数量も最大 9 工程まで表示されます。 例:「浸漬: 120 個 → 蒸煮: 60 個 → 発酵: 30 個」のように、製造ラインの各段階にどれだけ仕掛品があるかが見えます。


基本的な操作

1. 受注状況を確認する(営業向け)

左側で顧客や担当者で絞り込み、右側の受注/納入回答/出荷の行を見れば、顧客ごとの受注状況と出荷見込みが 1 画面で把握できます。

よくある使い方:

  • 「今週の A 社への出荷予定は?」→ 顧客 = A 社で絞り込み、出荷行を確認
  • 「今月の内示と確定注文の差は?」→ 内示行と受注行の累計差分
  • 「納期回答をまだ返していない注文は?」→ 受注はあるが納入回答がない品目×日を抽出

2. 生産計画を入力・修正する(生産管理向け)

マトリクスの生産計画行のセルをクリックし、数量を入力します。

  • 同時編集の検知: 他の担当者が同じセルを同時に編集すると、警告が表示されます(上書き事故を防ぐ仕組みです)
  • 保存: 入力後、保存ボタンを押すとまとめて反映されます

3. 納入回答を管理する(営業向け)

納入回答は、以下の操作ができます。

  • 数量変更: セルをクリックして回答数量を修正
  • 日付移動: ドラッグ操作や右クリックメニューで日付を変更
  • 状態変更: 有効/保留/取消 を切り替え
  • 削除: 不要になった回答を削除

顧客との納期調整の結果をそのまま反映できるため、電話・メール対応の記録がそのまま営業データになります。

4. 内示の改訂を手入力する

EDI で取り込む以外に、手動で内示を改訂できます。

  1. 対象セルを右クリック →「改訂を登録」を選択
  2. 改訂後の数量、理由、添付ファイルを入力
  3. 改訂履歴として自動で残ります

5. 警告(アラート)を確認する

画面は自動で計算を行い、問題がある箇所を警告表示します。

警告表示される条件
在庫不足予測在庫が安全在庫を下回る日がある
内示変動前回からの数量増減、または納期の前倒し/後倒し
出荷遅延出荷予定に対して在庫が足りない

受注管理表 アラート表示

左側の絞り込みで**「警告あり」**を ON にすると、警告がある品目だけを表示できます。朝一で 5 分見るだけで、当日のリスクを把握できます。


生産計画の立案(3 チャネル対応)

計画ダッシュボード(/app/production-planning)では、販売チャネルごとに最適な方法で計画を立てられます。

チャネル計画の考え方作業の進め方
海外大口確定注文から直接、製造指図を作成注文を選ぶ → まとめて製造指図を作成
スーパー日々受注と内示を合算して完成品の必要量を算出し、構成部品に展開展開結果を確認・修正 → 製造指図を作成
EC モール(即納)安全在庫を下回った品目を自動検出して補充自動検出 → まとめて製造指図を作成

スーパーチャネルの部品展開プレビュー

完成品の需要を部品構成表(BOM)に沿って展開し、仕掛品の必要量をまとめて確認できます。

  1. 対象期間(内示期間・受注期間)を指定
  2. 「プレビュー」ボタンで仕掛品ごとの必要量を表示
  3. 数量を必要に応じて修正(※釜のサイズが 69kg 単位の場合、その単位で切り上げ推奨)
  4. 「製造指図を作成」で下書き状態の指図が一括生成されます

EC モールの自動補充

以下の条件にあてはまる品目を自動で検出し、補充用の製造指図を作成します。

  1. 販売チャネルが「EC モール(即納)」で、安全在庫が設定されている
  2. 現在庫 < 安全在庫
  3. 補充量 = 安全在庫 × 1.2(20% 余裕)− 現在庫

所要量計算(MRP)

MRP は「作る/買う必要がある品目と数量を自動で計算する機能」です。 Material Requirements Planning の略で、製造業では一般的に使われる用語です。

MRP の実行場所

MRP 実行センター/app/mrp-run-center)から実行します。受注進捗ボードで不足を見つけたあと、この画面に移動して実行するのが一般的な運用です。

MRP 結果例

計算の流れ

  1. 需要と供給を集計

    • 需要側:確定注文、内示(任意で含める)
    • 供給側:発注済み、製造指図、入荷済み
  2. 日ごとの在庫を予測 現在庫から出発し、日ごとに需要を引き、供給を足して在庫残を計算します。

    その日の在庫 = 前日在庫 − その日の需要 + その日の供給
    
  3. 不足の検出 予測在庫が安全在庫を下回る日を見つけます。

    不足量 = 安全在庫 − 予測在庫
    
  4. 作る?買う?の判定

    • 部品構成表(BOM)がある品目 → 作る(製造指図を提案)
    • 部品構成表がない品目 → 買う(購買依頼を提案)
  5. 部品構成表を展開(最大 5 階層まで)

    • 完成品の部品構成を順に展開し、原材料までの必要量を計算
    • 単位換算(kg↔g↔個 など)も自動で行います
  6. リードタイムを考慮

    • 買う品目:仕入先ごとの納期 → 品目の標準納期 の順で参照
    • 作る品目:品目の製造リードタイムを参照

計算結果の確認

MRP の結果は保存され、以下の情報が確認できます。

項目内容
不足品目リスト安全在庫割れが起きる品目の一覧
不足日いつ在庫が切れる予測か
不足量追加で必要な数量
区分作る/買う
提案アクション製造指図の作成/購買依頼の作成

結果から次のアクションへ

計算結果画面から、以下の操作がワンクリックで行えます。

  • 製造指図の一括作成: 作る品目に対して、下書き状態の指図をまとめて作成
  • 購買依頼の一括作成: 買う品目に対して、購買依頼をまとめて作成
  • 購買カート: 購買依頼をカートに追加し、後でまとめて発注書に変換(→ 購買依頼カート

休日管理

会社で登録した休日カレンダーに沿って、土日祝日をマトリクス上で色分け表示します。 計画を立てるときに、稼働日と非稼働日がひと目で判別できます。


活用のヒント

  • 朝一 5 分ルール:「警告あり」で絞って 5 分だけ確認すると、当日のリスクをその日のうちに手当てできます
  • 営業と生産で同じ画面を見る:電話で納期相談するとき、双方がこの画面を開いておくと数字のズレが起きません
  • 内示 → 受注の転換率:内示行と受注行の比を時系列で見ると、顧客の発注精度が読み取れます
  • 顧客フィルタ × 月末確認:月末日に顧客で絞り込み、締め日をまたぐ案件を確認するとトラブルを予防できます
  • アラートを放置しない:警告アイコンは対応すると自動で消えます。消えない場合はデータ側の問題なので、管理者に連絡してください

よくある質問

Q: 以前は製造向けマニュアルに記事があった気がします

以前は /manual/manufacturing/order-management に置いていました。実画面はサイドバー上「Selling(営業)」ワークスペースの「受注進捗ボード」として公開されているため、2026-04 に営業向けへ移動しました。旧 URL は自動転送されます。

Q: この画面から受注を直接入力できますか?

いいえ、本画面は進捗の監視・計画の更新用です。受注の入力は 個別受注入力EDI 取込FAX 受注、受注 Hub などから行ってください。

Q: 生産計画の入力と、製造指図の作成は同じことですか?

いいえ、別物です。

  • 生産計画:この画面のセル入力で登録される「いつどれだけ作る予定か」の計画値
  • 製造指図:実際の製造を発行する指示書。作業指示一覧 から作成します

計画値から製造指図への転換は、MRP 実行センターまたは計画ダッシュボードで行います。

Q: 顧客品番と社内型番が 1 対多のときは?

顧客品番マッピングで管理されます。受注進捗ボードでは社内型番単位に統合表示されるため、同じ社内型番に紐づく複数顧客品番はまとめて 1 行で見えます。顧客視点で分けて見たい場合は顧客フィルタを併用してください。

Q: 需要予測(Prophet AI)との関係は?

内示と Prophet 予測値は、本画面の内示行または生産計画の提案値として反映されます。詳細は 需要予測(AI) を参照してください。


次のステップ

  • 個別注文の詳細を確認・編集する → 個別受注入力
  • 出荷予定を確定する → 出荷伝票
  • 製造側の具体的な指示操作 → 作業指示一覧
  • MRP を実行して供給計画を更新する → MRP 実行センター(/app/mrp-run-center

もっと詳しく知りたいですか?

操作方法でお困りの場合は、お気軽にお問い合わせください。ERPNext導入の専門家が直接サポートします。